東京鉄鋼

　私が担当しているのは、当社のさまざまな鉄鋼製品をつくる際に必要となる中間製品であるビレットの製造。現在は、製造ラインの管理担当として、鉄スクラップを電気炉で溶かして、ビレットを鋳造するまでの工程管理や製造コストの管理と低減化、品質向上に向けた企画・実行まで、トータルな業務に携わっています。
　特に品質にはこだわっていて、私たちがつくる中間素材の良し悪しが、最終製品の品質や性能に大きく影響するため、スクラップとして使用する鉄素材の成分や質もシビアに見極めながら、配合比率を変えたり、電気炉の温度管理なども徹底しています。
　また製造コスト低減も私の現場では重要なミッションで、いかにロスなく、効率化して最終的にどれだけコストを下げられるかも、日々試行錯誤しながらチャレンジしているところです。

　製鋼課には、約70名のスタッフが働いているのですが、その一人ひとりを現場でまとめる業務も課長と共に行っています。課長からは、若手の私に大きな裁量を与えてもらっており、私自身が率先して動くこと、密接にスタッフと関わることを大切に働いています。
　しかも、過去には数千万円規模の新規設備導入の検討やメーカーとの交渉も任せていただけるなど、他社ではなかなか経験できないことも経験させてもらいました。そのときは、「こんなに扱う金額が大きく、工場全体に関わる仕事を新人に任せて良いの？」と驚きましたが、新規設備導入にかかわる業務を通して、いろんな知識を得ることができましたし、設備を変えることで製造効率や品質が大幅に向上できたり、働くスタッフの負担も軽減できたりといったことも経験。最終的には、本当に任せてもらって良かったなという実感が得られましたね。

　仕事では、製鋼ライン上でのコスト削減に向けた改善活動に取り組んでいます。現場の日々の小さな改善でも、月にすれば数十万円、年間では数百万円のコスト削減になりますから、達成感もありますね。コスト軽減は数値化されるため目に見えて成果がわかりますし、いろいろ試行して取り組んだことが形になっていくので面白いです。
　また、比較的自由に自分がやりたいことを任せてもらえる上司や社風に恵まれているため、コスト改善だけでなく、作業の効率化や安全性強化方法を考え、周りを巻き込んでより良い方向に進ませていくことができるのも良い環境だなと感じます。上司や現場のみんなと相談しながら、目標を決めて行動したり、ダメな部分は軌道修正したりしながら、現場が一体となっていろんなことに取り組め、最後に成果を分かち合えるこの仕事は楽しいですね。

　当社は、年間休日も多く、有給休暇もとりやすい、福利厚生も充実しているなど、働きやすいのが魅力です。なかでも私は寮がある魅力をしっかりとみなさんにお伝えしたいです（笑）。なかなか人によっては、寮生活は好き嫌いがあるかと思いますが、私はけっこう気に入っていて、本当に安価な家賃で生活設備も整っており、職場から徒歩5分くらいと近いのは、通勤面でも便利です。
　社風の面では、若手に大きな裁量権を与えてくれるところ、失敗したとしても、また次のチャンスを与えてくれるところも、当社で働く魅力です。特に現場では、経験の積み重ね、失敗から立ち直った経験も将来の大きな力になりますから、先輩や上司はもちろん、会社全体としてもチャンスとチャレンジの場を惜しみなく与えてくれるのは、成長したい人には最高の環境といえるかもしれません。